在宅ライターなら確実に意識したい!「て・に・を・は」の使い方

 

あなたは「てにをは」という言葉を聞いたことがありますか?

「てにをは」とは、言葉と言葉をつなぐ助詞のことです。「てにをは」が一文字異なるだけで、文章の意味やニュアンスが大きく変わってしまいます。

逆に言うと、上手に使えばテキストの印象を自在にコントロールできるのが「てにをは」です。

今回は、ライターなら確実に意識しておきたい「てにをは」について解説します。

そもそも「てにをは」とは? 基本をおさらい

「てにをは」はもともと、漢文を読み下すための「ヲコト点(乎古止点)」として使われていました。

ヲコト点は漢字の周囲(四隅・上下左右・中央)に振られるカナ文字で、左下から時計回りに「テ・カ・ニ・ム・ヲ・コト・ト・ハ・ス・(中央に)ノ」の10種類です(下図参照)。

この四隅にある「テ・ニ・ヲ・ハ」から派生して、今では助詞そのものや助詞の使い方などをまとめて「てにをは」と呼びます。

「てにをは」という響きからは「テ・ニ・ヲ・ハの4文字だけを指している」というイメージが浮かぶかもしれません。

ですが上記の経緯からも分かるように、実際は「〜と」や「〜が」といった助詞は全て「てにをは」に含まれています。

「てにをは」を意識できるライターは好印象を持たれる

在宅ライターの案件では、応募条件に “「てにをは」を正しく使える人” と明記されていることがあります。

誰でも使えると思われがちな「てにをは」ですが、じつは意識して正確に使いこなしているライターは意外と少ないのです。

「てにをは」を正しく使えるだけでライターの印象はグンと良くなり、クライアントの信頼を得ることもできます。

「てにをは」で文章はどう変わる? 具体例を紹介

では「てにをは」の使い方で、文章の意味やニュアンスはどう変わるのでしょうか?

具体的な例文をまじえながら見てみましょう。

具体例1.「が」と「は」の違い

例文1
レストランで「お料理はいかがでしたか?」と訊かれて……
A.デザートが美味しかったです。
B.デザートは美味しかったです。

上の2つの文章を比べると、受ける印象が少し違いますよね。

Aは「どの料理も美味しかったけれどデザートがとくに気に入った」という印象ですが、Bからは「他の料理はあまり美味しくなかったけれどデザートは良かった」というニュアンスが感じられます。

Bの返答は「他の料理は気に入らなかったんだな」と思われてしまう可能性があります。

例文2
待ち合わせに遅れてきた人を紹介する際に……
A.あそこにいるのは、鈴木さんです。
B.あそこにいるのが、鈴木さんです。

この2つも少しニュアンスが変わります。

Bの文章には「あれが先程お話した鈴木さんです」というニュアンスが感じられますが、Aにはそうした印象はありません。

「あそこにいるのが」というふうに「が」を使うときは、事前に認識されている事柄を指すときが多いです。

具体例2.「で」と「が」の違い

例文3
喫茶店で注文するときに……
A.私はパスタでいいです。
B.私はパスタがいいです。

「で」と「が」の違いは、食事を作ってくれる家族との言い争いの火種になるケースも多いもの。読者の中には「身にしみて理解している」という人もいるかもしれません。

Aの「パスタでいい」には、なんとなくですが「べつに好きじゃないけどパスタにしておこう」という投げやりな印象があります。

反対にBの「パスタがいい」には、もっと積極的に「パスタを食べたい」という気持ちが感じられますよね。

パスタに対してポジティブな印象を抱いているなら、Bのほうがふさわしい「てにをは」ということになります。

間違った「てにをは」は文章を稚拙に見せてしまう

このように「てにをは」がたった一文字異なるだけで、文章の意味やニュアンスは大きく変わります。

また「てにをは」の使い方を間違えると文章にねじれが生じてしまうこともあるため、注意が必要です。

たとえば「私が目標は早寝早起きです」という文章から、どんな印象を受けるでしょうか?

意味はかろうじて伝わるけれど、日本語のルールを無視した稚拙な文章に見えるのではないでしょうか。

「てにをは」が正しくない文章は、クライアントからの信頼を失ってしまう原因になります。

在宅ライターとして働くなら、普段から「てにをは」をしっかり意識しておきましょう。

「てにをは」を使いこなすには? 実践したい3つの方法

では「てにをは」を正しく使いこなすにはどうしたら良いのでしょうか? おすすめなのは、次の3つの方法です。

■「てにをは」を正しく使うための方法
1.良質な文章を読む(インプット)
2.たくさん文章を書く(アウトプット)
3.書いた後、一定の時間をおいて推敲する

日本語の「てにをは」には、英語の「I→am」「You→are」のように「この単語の後にはこの助詞」という明確な対応ルールがありません。

正しい「てにをは」を使いこなすには、日本語のセンスそのものを底上げする必要があります。

日本語のセンスを磨くためにオススメなのは、いろいろな文章を読んでインプットすること。

そして自分の手と頭を使ってたくさん文章を書き、アウトプットすること。

さらに書いた文章を、少し時間をおいてから推敲してみること。この3つです。

書き終えてから少し時間をおくと、自分の書いた文章を客観的にチェックできるようになります。

地味な作業のように思えますが、この3つをコツコツ実践していくことが「てにをは」攻略の近道なのです。

文章は「てにをは」で自在にコントロールできる

文章の意味やニュアンスをたった一文字で変えてしまう「てにをは」。

それは逆に考えると「文章のイメージをコントロールできる」ということでもあります。

文章のイメージを丁寧にしたりポジティブにしたり、自由自在にコントロールできる。

そんなライターは、クライアントからも厚い信頼を得られるでしょう。

正確で分かりやすい文章を目指して、あなたもぜひ「てにをは」を意識してみてください。